坂﨑隆一展 裏を返せば

坂本善三美術館シリーズ「アートの風」vol.9 「坂﨑隆一展 裏を返せば」記録日記。

高校生アーティスト紹介 ③

カフェ「縁屋」の展示より

 

佐藤太一(小国高校3年生)

タイトル:「ひまつぶし」(公開制作)

f:id:urawokaeseba:20191207144407j:plain

佐藤太一君は、小国高校でも絵の得意な人として知られています。先日の小国高校文化祭ポスターコンクールでも堂々の一位を獲得。「絵のことなら太一に聞け」とみんなが思っているような印象を受けました。
太一君のこれまでの作品を見せてもらったところ、異様に細かいモチーフが増殖しながら画面を埋め尽くそうとしている小さな作品がありました。詳しく聞くと、どうやらsignoというボールペンが大好きで、使い切りそうになっているsignoのインクでどこまで描けるかひまつぶしにやってみたそうです。この作品が途中で終わっているのはインクがなくなったところ。絵の混み具合と突然の余白がおもしろいなと思いました。
そこで太一君には、展覧会期間中好きな時にふらりとここにやってきて好きなようにsignoで描いてもらいたいと思いました。
なので、この作品は期間中増殖し続けます。画面の途中で終わったとしたら、インクがなくなったか、時間がなくなったかだと思います。でも本当は、太一君のアーティスト魂で終わりが決められているのかもしれません。

                                  坂﨑 隆一